キリスト教葬儀に関する疑問に答えます
まずは、葬儀社に御一報ください。
通常は死亡確認後、看護師が簡単な処置を施して病室から霊安室などへ移動をします。これらの処置には一定の時間がかかりますので、その待ち時間を利用してご連絡ください。その際は、病院を出発できるのはおおむね何時ごろになるのか看護師に聞いておくとよいでしょう。
また、病院の住所、名称、電話番号などを正確に伝えられるようお手元に診察券など判るものを用意しておくと良いと思います。
教会員が召された場合、たいていは牧師先生が付き添われることが多いようです。牧師先生にアドバイスをいただき、リードしていただくケースが多いと思われます。
また、感染症や、特殊なご遺体の処置が必要と思われるケース(外傷が激しいなど)は電話でお話ください。
退院の手続きをお済ませになっておいてください。病院の会計については後日でよい場合がほとんどです。事務の方の指示に従ってください。
また、病院では医師が必ず死亡確認を行い、死亡診断書を一般的にはその場で記入し渡してくださいます。この死亡診断書は死亡届の用紙と一対になっており、火葬予約、死亡届に必ず必要です。記載もれなどがありますと、後々、手間取りますので、必ずその場で確認したほうが良いでしょう。特に、病院所在地欄、担当医師の署名捺印は確認してください。
ご遺体の搬送は葬儀社の手配する寝台車以外では、基本的には搬送できません。したがって、遠方への搬送も葬儀社が手配をいたしますが、車両や人的な配置、手配のこともありますので多少お時間を必要とすることがあります。
また搬送料につきましては距離によって追加が必要になります。大まかな見積りは事前にお出しできると思いますのでお問合せください。
海外への移送もできますが、便の予約や遺体搬送の手続き、空輸棺の手配などある程度の日数を要します。
マンションやアパート等の集合住宅の場合は、エレベーターや階段の事情、近隣住民との関係などで、搬送そのものが困難な場合もあります。
教会で式を行う予定の場合は牧師先生にご相談されると良いでしょう。教会に直接搬送し、安置できる教会もございます。
また、火葬場で安置し、火葬場の斎場(告別ホールで式を行う)という方法もございます。
その地域、教会、会葬者の事情など様々な要素を考慮し、最善策を考えたいものです。
「湯灌の儀」と呼ばれる儀式は仏教的なもので、極楽浄土への旅支度としてけがれた遺体を清める儀式を言います。したがって、キリスト教ではふさわしくありません。
しかし、ご遺体を丁寧に葬ることは大切ですので、さいわい企画ではメイクドレッサーと称して、衛生処置と清拭、メイクなどを行い、ご遺体を整えさせていただくようにしています。
また、葬儀的要素取り除いて専門のスタッフと道具を用いてボディシャンプーをするコースを用意しております。ご遺体のお顔が穏やかな表情になると好評です。
いずれにしても、費用や必要を鑑みて、キリスト教葬儀としても、丁寧に送るにはどうしたら良いか、葬儀社、牧師に相談されると良いでしょう。
仏式では「霊が彷徨わないように」との考えもあり、すぐに通夜(もしくは仮通夜)などを行いすぐに葬儀となります。 しかし、キリスト教では、故人の魂はすでに神様のもとにあると考えます(カトリックでは少々考え方が違います)。キリスト教の前夜式や前夜祈祷会などは、通夜の代わりと受け取られがちですが、そういう意味では、根本的に違う性格のものと言えるでしょう。
したがって、日程は教会や牧師の都合も十分に考慮した上で、残された者がしっかりとお別れできるようゆとりを持つ方が、後々後悔せず、遠方の親族や知人への知らせも含めて、十分な葬儀を執り行うことができると考えます。
西洋では1週間くらい間をあける場合も多くあるそうです。
日本の習慣で友引(暦注の六耀のひとつ)で「友を引く」として俗信から葬儀、火葬を避けています。キリスト教葬儀ではこれらのことに囚われる必要はございません。
しかしながら、大変残念なことではありますが、多くの自治体の火葬場は、この友引の日を休日としているところが多いのが現状です。
日程検討の際には、予定の火葬場の休日を確認する必要があります。
日本のクリスチャンと呼ばれる方々のうち、少なくない方々が様々な事情によって今現在は教会から遠ざかってしまっている現状がございます。そういう方が、葬儀をキリスト教で行いたいと願っても直接相談できる方が、母教会(洗礼を受けた教会)や、お近くの教会の牧師や友人など、いらっしゃればそちらに相談するのがよいでしょう。
しかし、そうでない場合はまず当方にご連絡ください。ご事情をお伺いしたうえで、牧師、教会のご紹介をさせていただきます。しかしながら教会行事やその牧師の考え方など様々な考慮も必要とされるため、なるべく生前のご相談がよろしいかと思います。